神奈川県 H様のケース 1.入居前に感じた違和感 2019年9月に私たちは念願の1戸建て(建売)を購入いたしました。 鍵の引き渡しを受け、引っ越し前の準備にと新居を訪れた時です。 なんとなく感じる違和感。最初は新築建物特有の臭いかと思っていたのですが、以前に聞いていた話で、これはひょっとしたら化学物質の臭いではなかろうかと思いました。私達夫婦はアレルギーもなく、シックハウス症候群もどこか他人事のようにとらえていたのですが、当時は子どもが小さかったこともあり少し不安に感じました。 そこで、知人を介して横浜市で化学物質を一切使わない注文住宅を建てているという大得工務店を紹介していただき、室内の空気測定をしていただくことになりました。 ビニールクロスの壁 合板の扉と棚 2.新居の室内空気測定 空気測定は思っていたよりシンプルで、大得工務店の空気測定士の方に自宅に来ていただき、サンプラーを吊るす高さや、室温の測定など決められたとおりに吊るすだけでした。。 物々しい機械か何かで計るものかと思っていましたので、正直なところ少し拍子抜けしました。 ハンガーに吊るした測定器をこのままの状態で24時間待ち、外側を覆うようにカバーをしたら測定は終了です。 あとはサンプラーを分析機関に送付して結果を待ちます。 3.夢の新築マイホームの室内空気測定の結果は 測定の結果、やはり木材以外の成分である「トルエン」「エチレン」が検出されました。これは壁のビニールクロスを貼るときの接着剤、合板を製造するときの接着剤の成分が室内の空気中で検出されたものだそうです。どちらも規制値よりも下回っているものの、自然にはない有機化合物です。なんとなく想像していた結果ではありましたが数値で見せられると、このまま暮らしていたら子どもに健康被害が出ていたかもしれないと思い身震いしました。 やはり目に見えないものは、対策のしようがないので怖いですね。 4.分析結果を見て私たちが始めたこと 室内から化学物質が検出はされましたが、規制値よりは下であること、新築で引き渡しを受けたばかりであることなどを考慮したうえで、壁紙の上から自然素材である漆喰を塗ることにしました。漆喰はホルムアルデヒドや、VOC(トルエンなどの揮発性有機化合物)を吸着する性質があると言われています。壁や天井に漆喰を塗ることによって、これ以上の飛散を防ぐとともに室内空気の清浄効果にも期待したのが理由です。 5.そして住み始めてから半年後 新居の引き渡し、室内空気環境の測定、漆喰で壁の塗りなおしを経て約半年、特に何の不具合もなく生活してきました。そして、再度の空気測定をした結果、木材以外の成分も検出されたものの、全て下限値よりも低い数値でした。 引っ越し後に新しい家具も増えましたので、そこから有機物が検出されたのかもしれませんが、漆喰を塗る前と塗った後の数値の違いに非常に驚きました。 空気は目に見えないものなので、漆喰を塗る前の空気が化学物質によって汚れたものだということも、漆喰を塗った後の室内空気が非常にクリーンな物になたっということも見ただけではわかりません。 しかし、室内空気測定をしたことによって、漆喰の前後を数字で比較することができたので改めて自然素材のすごさを実感しています。 数字は嘘をつきません。今回は大得工務店の空気測定士の方が、見えないはずの空気をデータで見える形にしてくれたおかげで、安心することもできましたし必要な対策をすることもできました。